アトピーの原因はカビだった
みなさまこんにちは。
Go106です。
アトピー性皮膚炎患者が汗をかいた際に引き起こす炎症の原因が、
人間の皮膚に存在するカビが作り出すタンパク質であるとの研究結果が発表されました。(毎日新聞web版より)
Hiragun et al. (2013) Fungal protein MGL_1304 in sweat is an allergen for atopic dermatitis patients.
The Journal of Allergy and Clinical Immunology doi:10.1016/j.jaci.2013.03.047
http://www.jacionline.org/article/S0091-6749%2813%2900587-3/abstract
汗がアトピーを悪化させる事は良く知られており、
アトピー患者のおよそ80%が
汗に対してI型アレルギーを持っているとされていますが、
どのようなメカニズムでかゆみが引き起こされているのかは
分かっていませんでした。
この論文を発表したのは
広島大学大学院 秀道広教授(皮膚科学)らの研究グループです。
研究の結果、秀教授らはかゆみの原因として、
マラセチアグロボーザ(カビの一種)が作るタンパク質を特定しました。
研究グループがアトピー患者の汗に含まれる物質を分析したところ、
好塩基球という白血球の一種からヒスタミン(かゆみ物質)が放出される際、
マラセチアグロボーザが作り出すタンパク質が関わっていたことが分かりました。
このカビは健康な人間の皮膚にも存在していますが、作り出されたタンパク質はごく微量でもアレルギー反応を引き起こします。
今後研究が進めば、アトピーの治療方法や皮膚のバリアに新たな手法が生まれるかもしれません。